世界化するアグロエコロジー運動

年におけるアグロエコロジーの世界化は特筆すべきものとなったと言えるのではないか?

アグロエコロジーの定義

まずどうしてもアグロエコロジーとはなにかを説明しておかなければならないが、アグロエコロジーは生態系を守るエコロジーの原則を農業に適用したものとされる。それは同時に科学であり、農業の実践であり、そして社会運動であると定義される。

Summary for Decision Makers of the Latin America and the Caribbean (LAC) Report 9ページから

アグロエコロジーはコンセプトとしては科学として発達し、その後、農業実践の中で鍛えられ、食の運動の中で再定義されていくという歴史を経ているため、現在は科学であると同時に実践であり、社会運動でもあると定義される。それゆえ定義は多岐にわたる。

アグロエコロジーとは伝統的な小農民や先住民族の持っている知恵と科学的知識との対話である、という定義も重要な定義である。

そして、現在の食のモデル(小規模生産者をのけものにする大量生産と大量廃棄、農薬、保存料などの化学物質まみれの食品など)の問題を問いなおすこ と、オルタナティブな食のシステムを提案する、その際に、小規模生産者や消費者の主体的役割を強調する点も重要な要素と言うことができる。

収奪型大規模農業による土壌の破壊、水資源の崩壊、気候変動、小農民追い出しによる飢餓の拡大に対して、アグロエコロジーによる小規模家族農業がいかに有効であるかは、その運動の世界的な広がりによって証明されるだろう。その広がり方を見てみたい。

読書をしてください